
1. VYMとは?
VYM(Vanguard High Dividend Yield ETF)は、
米国の代表的な高配当株に分散投資できるETF(上場投資信託)です。
- 運用会社:バンガード社(世界最大級の運用会社)
- ベンチマーク:FTSE High Dividend Yield Index
- 上場市場:ニューヨーク証券取引所(NYSE)
- 配当頻度:年4回(3・6・9・12月)
- 経費率:0.06%(非常に低コスト)
安定した配当を狙いつつ、長期的な資産形成にも向いた米国株ETFとして、個人投資家から高い人気を誇ります。
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2. VYMの投資対象・構成銘柄
投資対象
- 米国の高配当株に幅広く投資
- 約400銘柄に分散されており、セクターのバランスが良い
構成上位銘柄(例)
(2025年7月時点、割合は目安)
- JPMorgan Chase(金融)
- Johnson & Johnson(ヘルスケア)
- Procter & Gamble(生活必需品)
- Exxon Mobil(エネルギー)
- Chevron(エネルギー)
セクター比率
- 金融、ヘルスケア、生活必需品、エネルギーなど
- ハイテクの比率は低め(成長株より安定・配当重視)
3. VYMの特徴
低コスト
- 経費率0.06%と非常に安く、長期保有に適している
高配当だが安定感あり
- 配当利回り:約2.5〜3.5%
- SPYDより利回りは低いが、株価の安定性が高い
広範な分散投資
- 400銘柄以上に分散投資
- 特定銘柄の値動きに左右されにくい
成長性も期待できる
- 安定配当銘柄の中でも増配傾向の企業が多い
4. VYMとSPYDの違い
項目 | VYM | SPYD |
---|---|---|
配当利回り | 約3%前後 | 約4〜5%前後 |
銘柄数 | 約400銘柄 | 80銘柄 |
セクター構成 | バランス型 | 高配当セクター偏重 |
株価安定性 | 高め | 変動大きめ |
経費率 | 0.06% | 0.07% |
投資方針 | 安定配当重視 | 高利回り重視 |
SPYDは利回り重視、VYMは安定重視と覚えるとわかりやすいです。
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5. VYMのメリット
メリット1:配当+値上がり益の両方が狙える
- 高配当株中心だが、成長性も持つ企業が多い
メリット2:長期投資に適した安定性
- 配当利回りはそこそこだが、値動きが比較的安定
メリット3:分散効果が高い
- 400銘柄に投資するため個別リスクが低い
メリット4:低コスト
- 経費率0.06%で手数料負担が少ない

6. VYMのデメリット・注意点
デメリット1:配当利回りはSPYDより低い
- 高配当を狙うなら物足りない可能性あり
デメリット2:ハイテクセクターが少ない
- 成長性の高いGAFAM(Apple、Microsoftなど)の比率が低い
デメリット3:ドル建て投資
- 為替リスクあり(円高時に評価額が下がる)
7. VYMの配当と増配実績
- 年4回分配(3月・6月・9月・12月)
- 過去10年以上にわたり増配傾向
- 配当金を再投資することで複利効果を享受可能
8. VYMの投資方法
国内証券会社で米国ETF購入
- SBI証券、楽天証券、マネックス証券など
- ドル転(円→ドル)して米国ETFを購入
新NISAで投資信託を利用
- 「楽天・VYM連動ファンド」や「SBI・VYMファンド」などの投資信託も登場
- 為替手数料を気にせず円建てで積立可能
9. VYMはどんな人に向いている?
- 安定した配当収入を得たい人
- 長期投資でじっくり資産形成したい人
- SPYDほどの高配当は求めないが、値動きの安定性を重視したい人
- 老後資金やセミリタイア目的で配当+成長性の両立を目指す人

10. VYMと他高配当ETFの比較
米国高配当ETFにはVYMのほか、SPYD・HDVが有名です。
- SPYD:利回り高いが値動き荒め
- HDV:ディフェンシブ銘柄中心、利回り中程度
- VYM:バランス型、安定+成長
「高配当ETFの中で最も安定性重視」なのがVYMです。
11. まとめ
VYMは、米国の高配当株に幅広く分散投資できる王道ETFです。
- 配当利回り:約3%
- 銘柄数:約400社、セクターバランス良好
- 経費率:0.06%と超低コスト
短期的な値動きに惑わされず、長期保有でじっくり資産形成する人に最適なETFです。特に配当+値上がり益の両立を狙えるのが良いところ。杉山ももっと値下がりしたら買い増していきます!