杉山は今でこそ投資や資産形成を生活の一部として当たり前のように続けていますが、最初から計画的にお金を増やすタイプだったわけではありません。
昔はお金の知識ゼロ、貯金ゼロに近い状態。そして将来のことなど深く考えずに日々をやり過ごす典型的な「先延ばし人間」でした。
ここでは杉山がどんな経緯で投資を始め、今の資産形成のスタイルにたどり着いたのかをお伝えします。
自分に自信が無かった
20代の杉山は、学歴も職歴も特別なものではなく、自分に何か誇れるスキルがあるとは思えませんでした。就職はできたものの、どこか「代わりはいくらでもいる人間」だという感覚が常にあり、挑戦や努力に踏み切れないまま日々を過ごしていました。
行動力に乏しく(致命的)、無気力な人間だったと振り返ってみて思います。

低収入でもいいと思っていた
「お金はそこそこあればいい」「身の丈に合った生活で十分」——そう考えていました。月収10万円台後半でも家賃と食費が払えて趣味を楽しめれば満足。貯金がなくてもなんとなくやっていけるだろうと高をくくっていました。
これは単なる現実逃避のようなものだったと、今ならわかります。
何より働きたくなかった
働くこと自体に魅力を感じませんでした。仕事は「生活費を得るための手段」でしかなく、できれば早く辞めたい、「宝くじでも当たらないかな」と本気で考えていた時期もあります。
そんな杉山にとって「早期リタイア」は夢のような響きでしたが、そのために必要な計画や資金については何一つ考えていませんでした。
浪費して釣りばかりしていた
当時の唯一の生きがいは趣味の釣りでした。
釣具の新製品が出るたびに数万円をポンと使い、遠征のためにガソリン代や宿泊費も気にせず出費。1日で数万円消えることも珍しくありませんでした。
月末になると「今月も貯金ゼロか…」と思いながらも、「趣味だからしょうがない」と自分を納得させていました。
資産形成に興味はあったが実行には移せなかった
「投資」という言葉は知っていましたし、雑誌やネットの記事を読むこともありました。
しかし、「失敗してお金を失ったらどうしよう」という恐怖が常に先立ちました。知識も経験もない自分が手を出すべきものではないと思い込み、行動に移せませんでした。
今振り返ると、この「無知による恐怖」が一番の足かせでした。

30歳を過ぎて焦りを感じた
30歳を過ぎた頃、友人たちが結婚し、家を購入し、子どもを育てながら着実に貯蓄を増やしているのを目の当たりにしました。
一方で私の貯金はほぼゼロ、昇給の見込みもほとんどなし。このまま年を重ねれば、老後どころか40代ですら危ういと気づき、急に不安が押し寄せてきました。
YouTubeで投資に関する動画を見漁った
「投資初心者向け」「資産形成の始め方」といった動画を片っ端から視聴。
最初は「株」「債券」「ETF」といった単語の意味もぼんやりとしか分かりませんでしたが、何度も見直しているうちに自然と資産形成に対する知識が深まっていきました。
・長期投資の有効性
・分散投資の大切さ
・複利の力
こうした概念を理解できるようになると、とにかく「早く始めなければ」という気持ちが芽生えてきました。

米国高配当ETFから投資開始
最初に選んだのは米国高配当ETFでした。
SPYDやHDVなど、年利4%前後の配当が期待できる銘柄を少額から購入。少々の分配金でしたが、最初の不労所得に喜んだのを覚えています。
直後に大幅な下げ局面
しかし投資を始めて間もなく株価が大きく下落し、どんどん含み損が拡大していきました。カウトサガール、あるあるですね。
落ち着かない日々が続きましたが、「ここで売ってはいけない」という動画での学びを信じて、保有を続けました。
下げたタイミングで日本の高配当株も購入
むしろチャンスと捉え、日本の高配当株も購入。JTや商社株、インフラ系の銘柄など、配当利回り4%以上の株を中心にポートフォリオを組みました。その後は円安が進行、ドル資産も円資産も少しずつ回復していきました。
並行して楽天VTIも積み立て続ける
長期的な成長も狙い、米国株全体に投資できる楽天VTIを毎月積み立てました。ドルコスト平均法で価格の上下に惑わされず、淡々と買い続けます。
固定費を削り支出を最適化
投資資金を増やすため、生活の見直しを開始。
スマホを格安SIMに変更し、保険を必要最低限に削減。不要なサブスクも解約。これだけで毎月2〜3万円の余力が生まれました。
家にある不用品を処分
根本から変えない限り変われないと思い、家の片付けも同時に実行。机やら椅子やら家電やら、目に付いたものは全て整理し捨てるor売却しました。
家がスッキリすると心も軽くなり、「本当に必要なものは少ない」と気づきました。
投資の効果を実感
半年もすると株式市場はすっかり回復し、最高値更新。運用資産が増えているのを実感できました。少しだけではありましたが、お金が増えるだけでなく、「働かなくてもお金が入る」という安心感が生まれ、精神的にも余裕が出てきました。
派遣切りに合う
これには流石に参りましたが、慌てずに就活を始めました。せっかく重い腰を上げて変わり始めたところを、ここで途絶えさせてたまるかというような、そういう頭もありました。

就活し年収が上がる
失業を機に正社員としての再就職を目指し、結果的に以前よりも好条件の会社に採用されました。年収は約60万円アップ。これが投資資金の増加に直結しました。
入金力が月15万円ほどに増える
固定費削減と年収アップが相まって、毎月15万円を投資に回せるように。複利の力を最大限活かす土台が整い、資産形成のスピードが一気に上がりました。
現在はオルカン積み立てと日本高配当株と米国高配当ETFを買い増し中
現在は「オルカン(全世界株式)」をメインに、日本高配当株と米国高配当ETFを組み合わせる戦略を継続中。将来的には配当収入だけで生活費を賄える状態を目指しています。
こうして振り返ってみると、杉山の資産形成は劇的な一発逆転ではなく、「小さな改善と継続」の積み重ねでした。
投資の知識を得て小さく始め、失敗も経験しながら続けたことが今の安心感と将来の希望につながっています。
とはいえまだまだこれからが勝負。より良い未来を目指してコツコツと継続&邁進していきます。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。引き続き更新していきます。温かい目で見守って頂けたら幸いです。