日本株のなかでも「高配当株」が投資家から注目を集めています。
特に低金利環境が長く続く中、銀行に預金してもほとんど利息が得られない現状では、配当金を安定収入源とする戦略が魅力を増しています。
日本企業は近年、株主還元への姿勢を強めており、配当を増やす企業が増加しています。
そのため日本株の高配当銘柄は「長期的に安定したキャッシュフローを得られる投資対象」として評価されています。

低金利時代の安定収入源としての魅力
現在の日本は超低金利時代が続いています。
定期預金の金利は0.002%程度とほとんどゼロに近い水準です。
100万円を預けても年間で数十円の利息しかつきません。
一方で、日本の高配当株は3%から5%程度の利回りを実現している銘柄も多く存在します。
例えば配当利回りが4%であれば、100万円投資すると年間で4万円の配当収入を得られます。
預金金利との差は歴然であり、この点が多くの投資家が高配当株に注目する最大の理由となっています。
為替リスクを避けられる国内株投資
配当株投資というと、米国株や海外ETFを連想する方も多いかもしれません。
しかし外国株の場合、為替リスクが常につきまといます。
円高が進むと配当金や株価のリターンが目減りする可能性があり、円安が進めばその逆も起こります。
一方、日本の高配当株は円建てで投資できるため、為替変動に影響されません。
資産を国内で守りたい、為替に左右されず安定収入を確保したい投資家にとって、日本株の高配当銘柄は大きなメリットがあります。

NISAとの相性が良い高配当株投資
高配当株投資と相性が良い制度が「NISA(少額投資非課税制度)」です。
通常、配当金には約20%の税金がかかります。
しかしNISA口座を使えば、非課税枠の範囲内であれば配当金も税金がかかりません。
例えば年間10万円の配当を受け取る場合、特定口座なら約2万円が税金として差し引かれますが、NISAなら満額を受け取れます。
高配当株投資の効率を最大化するために、NISAを活用するのは非常に有効です。
株主還元強化の流れと企業の姿勢
日本企業は近年、株主還元を強化する傾向を強めています。
これはコーポレートガバナンス・コードの導入や、投資家からの要求が高まったことによるものです。
具体的には、配当の増加や自社株買いを積極的に行う企業が増えています。
特に大手企業を中心に株主重視の経営姿勢が広がり、安定した配当を継続する文化が根付いてきています。
この流れは今後も続くと考えられ、長期投資家にとっては安心材料となります。

代表的な高配当株の銘柄例
日本市場には多くの高配当株がありますが、その中でも代表的な銘柄を挙げてみます。
- 三菱HCキャピタル(8593):リース事業を展開し、4%超の高配当が期待できる。
- 日東富士製粉(2003):老舗の製粉メーカー。小麦粉を中心とした製品の製造・販売
- 電源開発(9513):主要な電力会社の一つ。日本全国に送電線網を保有。
これらの銘柄は初心者でも投資しやすく、長期の資産形成に向いています。
投資方法と分散の重要性
高配当株に投資する際には、銘柄を分散することが大切です。
一つの企業だけに依存すると、業績悪化や減配のリスクをまともに受けてしまいます。
複数の業種、複数の企業に分散して投資することで、リスクを分散し安定した収入を得ることが可能です。
また、投資タイミングも重要です。株価が下落した局面で仕込めば、利回りを高めることができます。
定期的に積み立てて購入する方法も有効で、長期的に平均取得単価を抑える効果があります。
高配当株投資のメリットとデメリット
高配当株投資には大きなメリットがある一方で、注意点も存在します。
メリット
- 安定した配当収入を得られる
- NISAで非課税メリットを享受できる
- 為替リスクを回避できる
- 株主還元強化の流れに乗れる
デメリット
- 減配リスクがある
- 成長株に比べて値上がり益は限定的
- 高配当利回り銘柄は成熟企業が多い
これらを理解したうえで、自分の投資目的に合った選択をすることが大切です。

まとめ:日本の高配当株で安定した資産形成を
杉山が日本の高配当株に投資する理由は、低金利環境下での安定収入源として非常に魅力的だからです。
為替リスクを避けられる点や、NISAとの相性の良さも大きな利点です。
さらに、企業の株主還元姿勢が強まっていることで、今後も安定配当が期待できます。
初心者にとっても取り組みやすい投資法であり、銘柄分散と長期保有を意識すれば、安定した資産形成につながるでしょう。
単元未満株であれば小額から始められます。これを機に少しだけでも試されてみてはいかがでしょうか?





