【銘柄情報】ライト工業(1926)【値下がりしたら買い増したい】

1. ライト工業とは?

ライト工業株式会社は、日本国内で地盤改良・特殊土木工事のリーディングカンパニーとして知られています。
道路・橋・ダム・港湾など公共インフラの基礎工事を中心に、災害復旧や防災対策といった重要分野を手がけており、国土強靭化政策や災害対策予算の拡充の恩恵を受けやすい企業です。

  • 設立:1943年
  • 本社:東京都中央区
  • 上場市場:東証プライム
  • 証券コード:1926
  • 主力事業:地盤改良、基礎工事、耐震補強、防災関連工事

基本情報(2025年7月時点)

  • 株価:約2,100円前後(2025年7月初旬水準)
  • 時価総額:約2,200億円
  • PER(株価収益率):約12〜13倍
  • PBR(株価純資産倍率):約1.1倍
  • 配当利回り:2.5〜3.0%(予想)

2. 事業内容と強み

2-1. 地盤改良に特化した技術力

ライト工業の最大の強みは地盤改良工事に特化した技術力です。
日本は地震・台風・豪雨といった自然災害が多く、地盤の安定化や耐震補強のニーズが絶えません。

  • 柱列式地盤改良工法:軟弱地盤を補強する独自工法
  • 地中連続壁工法:地下構造物や防波堤建設に活用
  • 災害復旧工事:道路や護岸の崩壊復旧に多数実績

この専門性により、大手ゼネコンや国・自治体から高い評価を得ています。


2-2. 公共事業主体の安定収益

売上の大半は国・地方自治体の公共事業に依存しています。
そのため景気変動の影響を受けにくく、安定した収益基盤を持つのが特徴です。

  • インフラ老朽化対策や防災投資の増加
  • 国土強靭化計画の継続的予算(5兆円規模)
  • 災害復旧需要(台風・豪雨災害後の緊急工事)

2-3. ニッチ市場での高シェア

ゼネコンの下請け的な位置づけながら、地盤改良に特化することで国内トップシェアを確立。
他社が参入しにくい専門領域のため、安定的な受注が期待できます。


3. 業績と財務状況


3-1. 売上・利益の推移

  • 過去数年間は売上高1,500〜2,000億円規模で安定
  • 国土強靭化政策による公共工事需要増で微増傾向
  • 営業利益率は5〜8%と建設業としては比較的良好

↓企業の業績指標についてはこちら


3-2. 財務健全性

  • 自己資本比率:50%前後と高水準
  • 有利子負債は少なく、キャッシュリッチ
  • フリーキャッシュフローも黒字基調で安定

3-3. 成長要因

  • 防災・減災需要の増加(地震・豪雨対策)
  • インフラ老朽化による補修・改良需要
  • 民間再開発・都市再生プロジェクトへの波及

4. 配当・株主還元


4-1. 配当方針

ライト工業は安定配当重視型の還元姿勢を持ちます。

  • 配当性向:30〜40%程度
  • 近年は連続増配の実績あり
  • 建設株としては比較的高めの配当利回り(2〜3%)

4-2. 株主優待

現状、株主優待制度はなし。
代わりに配当による直接還元を重視しています。


5. 投資家目線での魅力


5-1. ディフェンシブ銘柄としての安定性

  • 公共工事主体で景気後退局面でも売上が安定
  • 防災需要という「構造的追い風」
  • 高い財務健全性と倒産リスクの低さ

5-2. 配当収入によるインカムゲイン

  • 2〜3%の配当利回りは長期投資向き
  • 建設株としては配当の安定感が高い
  • 長期保有で増配も期待できる

↓配当金についてはこちら


5-3. バリュエーションの割安感

  • PER10〜15倍、PBR1倍前後の水準が多い
  • 成長性よりも安定性・配当狙いの投資家向け

6. 投資リスクと注意点


6-1. 公共事業依存リスク

国・自治体の予算削減や政策変更による受注減の可能性。


6-2. 原価上昇リスク

人件費・資材価格の高騰により利益率が圧迫されるリスク。


6-3. 災害・天候リスク

台風・豪雨による工期遅延や原価増加が発生する可能性。


7. 今後の展望


  • 国土強靭化政策が継続する限り安定成長が期待
  • 老朽化インフラ補修市場は長期的な成長テーマ
  • ESG投資の観点からも「防災・環境対応企業」として注目度上昇

8. まとめ

ライト工業は、地盤改良というニッチ分野でトップシェアを誇る安定成長企業です。

  • 公共事業主体でディフェンシブな収益構造
  • 高い財務健全性と安定配当
  • 防災・減災需要という長期追い風

短期的な株価上昇を狙うよりも、長期保有による安定収入と堅実な値上がり益を目指す投資家に適した銘柄といえます。

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