事業内容
山九株式会社は、物流事業と機工事業を中心に展開する総合商社です。
物流事業では、国内外での輸送、保管、配送サービスを提供しています。
特に国内物流では、港湾運送や倉庫管理、トラック輸送などを組み合わせた総合物流サービスが強みです。
機工事業では、産業機械や建設機械、設備の販売から施工、保守まで幅広く手掛けています。
国内のインフラ整備や産業設備の更新需要に対応することで、安定した収益基盤を確保しています。
また、物流と機工事業の両輪で企業全体の収益を支え、景気変動の影響を緩和する体制を整えています。
さらに、物流の効率化や機械設備の最新化など、技術力を生かした事業展開も特徴です。

山九株式会社(9065)の最新PERとPBR
2025年9月24日現在、山九株式会社の株価は8,168円です。
PER(株価収益率)は14.34倍、PBR(株価純資産倍率)は1.48倍となっています。
この値は同業他社の平均と比較しても適正な水準です。
2026年3月期の業績予想
2026年3月期の第1四半期決算では、売上高1,539億5,400万円、前年同期比7.6%増となりました。
営業利益は96億2,300万円で、前年同期比9.9%増と増収増益を達成しています。
売上増加の背景には、物流事業の効率化や機工事業の設備工事増加が寄与しています。
通期の業績予想では減益が見込まれていますが、事業基盤の安定性により急激な業績悪化は想定されません。
物流事業では、輸送効率の改善やコスト削減施策により利益率向上が期待されています。
機工事業では、産業機械や建設機械の需要増加が収益を支える要因です。
海外事業では、アジア地域での物流事業拡大が収益多角化に貢献。
これらの要素により、通期で安定した業績を維持することが可能です。

配当利回りと配当金
2025年3月期の年間配当は1株あたり232円です。
配当利回りは2.79%で、安定した株主還元が期待できます。
2026年3月期の配当予想も同額の232円を予定しており、株主にとって長期的に魅力的な水準ですね。
配当政策の安定性は、株式投資の安心材料となります。
安定配当は、投資家の信頼を維持し、長期的な投資の意思決定を後押しします。
山九の株主還元姿勢は、企業価値向上への取り組みの一環といえます。
ROEと自己資本比率
2025年3月期のROE(自己資本利益率)は10.69%です。
自己資本比率は53.8%と悪くない水準で、年々増加傾向にあります。
ROEは株主資本に対してどれだけ効率的に利益を上げているかを示す指標です。
10%を超えるROEは、株主資本を効率的に活用している証拠となります。
財務の健全性は、企業が将来的な投資や成長戦略を遂行する上で重要な要素です。
山九は安定したROEと堅実な財務基盤により、長期的な事業継続力を確保しています。

株主還元の方針
山九は安定した配当政策を継続しています。
2025年3月期の配当性向は40.6%で、利益の適切な配分が行われています。
さらに、自己株式の取得を積極的に行い、株主価値向上に努めています。
株主還元の姿勢は、投資家に安心感と信頼を与えます。
企業の成長と株主還元を両立する方針は、長期投資の魅力を高めます。
海外展開と成長戦略
山九は海外展開を積極的に推進しています。
中東やアジア地域における物流事業の拡大が、成長戦略の中心です。
海外市場の開拓により、国内市場に依存しない収益構造を形成。
また、海外展開は技術力の向上やブランド価値の向上にもつながります。
将来的には、海外事業の比率拡大が全体の収益安定化に貢献すると期待されます。

業績の安定性とリスク要因
山九は物流事業と機工事業の二本柱により、安定した業績を維持しています。
しかし、原材料費の高騰や為替変動など外部要因の影響は無視できません。
リスク要因を理解しながら投資判断を行うことが重要です。
安定性とリスクのバランスを考慮することで、長期的な投資戦略を立てやすくなります。
株価の推移と投資判断
コロナショック後、山九の株価は大幅な上昇傾向にあります。
PERやPBRなどの指標を考慮すると、投資対象として割安感があると思われます。
長期投資を検討する場合、株価動向と業績を総合的に判断することが大切です。
株価の安定性と成長性を兼ね備えた銘柄として、投資家の注目が集まります。

結論と投資家へのアドバイス
山九は安定した事業基盤と財務体質を持つ企業です。
株主還元の姿勢も積極的で、長期投資に向いた銘柄と言えます。
海外展開や成長戦略への注力が、将来的な企業価値の向上につながります。
投資を検討する際は、市場動向、業績、株価指標を総合的に確認し、適切なタイミングで判断することが重要です。
杉山としては最近の株価は少々上がり過ぎなので、下がったタイミングで買いましていけたらいいなと思っております!