【銘柄情報】NTT(9432)【値下がりしたら買い増したい】

NTT(9432)の事業概要

NTT(日本電信電話株式会社)は、日本国内最大級の通信インフラ企業です。

固定通信・モバイル通信・データセンター・クラウド・ネットワークソリューションなど複数の事業を展開しています。

通信設備の保守や光ファイバー敷設、次世代ネットワーク構築にも注力。

安定した収益基盤を持ちつつ、技術革新を通じて成長を目指す企業です。

PER(株価収益率)の見通しと実績

NTTの予想PERは約12.4倍程度です。

実績ベースのPERも10倍台後半〜13倍前後で推移することが多いです。

PERが低めの水準であることは、利益に対する株価の上昇余地があると期待される面もあります。

ただし、業績変動や事業構造の見直しによってPER評価は揺れ動きやすいため注意が必要です。

PBR(株価純資産倍率)の水準

NTTのPBR(実績ベース)は、1.4倍前後の水準。

通信業界の平均PBRが2.3~2.5倍と言われているため、割安感があると言えるでしょう。

ただし資産評価(有形資産、無形資産、設備投資など)の見直し余地が、将来的なPBRの変化要因となる可能性があります。

配当金と配当利回りの傾向

NTTは安定した配当政策を維持する企業として知られています。

直近では年間1株配当が5.2円、2026年予想は5.3円です。

この配当水準を元に配当利回りを見ると、おおよそ3.3%前後という数値が示されることが多いです。

前期の配当性向は40%台前半とされ、利益を株主に還元しつつ内部留保も重視するバランス型の方針が見えてきます。

さらにNTTは、現金配当だけでなく「dポイント」での株主還元施策を行っている点が特徴です。

100株以上を2年以上保有した株主に1500~3000ポイント進呈されます。

dポイントによる株主還元は、株式投資のリターンを「現金+ポイント」の二重構造で享受できるメリットがあり、個人投資家から高い関心を集めました。

財務健全性と収益性指標

通信業は通信インフラ投資が常に必要な企業であり、設備投資負担が重くなる傾向があります。

しかし自己資本比率を一定程度確保しつつ、利益を安定させる努力を重ねています。

(ただし最近では自己資本比率が減少傾向で、有利子負債比率が増えています)

自己資本利益率(ROE)などは、通信業界水準で十分な水準を維持することを目指しています。

また、維持コスト・減価償却などを含めたキャッシュフロー管理も注目すべき点です。

成長分野と将来戦略

NTTは既存通信事業に加え、データセンターやクラウド、AI・IoT領域への展開を強化しています。

これらの成長分野が中長期の収益を支える柱になると期待されています。

さらに、海外展開やグローバル提携も視野に入れており、国内市場依存度を下げる動きも見られます。

新たな技術・サービスの投入が、将来の株価上昇のトリガーになる可能性があります。

株価の推移と投資家目線

NTTの株価は比較的安定しており、急激な上昇や下落を伴いにくい銘柄の一つです。

ディフェンシブ銘柄として、ポートフォリオの安定化やインカムゲイン目的での保有に適していると評価される場面があります。

ただし、成長期待の高い銘柄と比べればリターンの伸びは緩やかな傾向があります。

そのため、長期保有戦略や分散投資の一要素としての位置づけが現実的です。

まとめ

NTT(9432)は、日本の通信インフラを支える中核企業として、安定した業績を維持しています。

PERやPBRといった投資指標は比較的割安水準にあると言えます。

配当利回りは約3%台で、安定した現金配当に加え、dポイントによる株主還元を行っている点もユニークです。

成長戦略としては、国内通信事業の安定収益に加え、クラウドやデータセンター、AI分野など新たな収益源を拡大しており、中長期的な成長余地が期待されます。

総合すると、NTTは「安定した収益基盤」「株主還元の充実」「将来の成長戦略」の三拍子が揃った企業です。

ディフェンシブ銘柄としての安心感があり、長期投資や分散投資の中核に据える銘柄として有力といえるでしょう。

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