【銘柄情報】NFJ-REIT(1343)【値下がりしたら買い増したい】

投資信託

はじめに

日本の不動産市場は規模が大きく、多くの個人投資家の関心を集めています。しかし、物件購入には巨額の資金と手間、税務や管理の負担が伴うため、誰にでも始めやすい投資とは言えません。

そこで注目されるのが、上場REIT(J-REIT)を丸ごとパッケージで投資できる「NF・J-REIT ETF(銘柄コード 1343)」です。少額かつ手軽に分散投資ができる本商品は、インカムを重視する投資家に特に人気があります。

本記事では、NF・J-REIT ETFの基本構造や主要データ、分配金の推移、ポートフォリオの特徴、メリット・リスク、投資戦略まで、詳しく解説します。


基本スペックと最新データ

NF・J-REIT ETF(1343)は「NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信」を正式名称とし、東証REIT指数(配当込み)に連動するETFです。2008年9月に東証に上場、管理は野村アセットマネジメントが担当しています。

信託報酬率は税込年0.1705%と抑えられており、同ジャンルのETFとしては低コストです。取引単位は10口から、2025年8月の基準価額は1口あたり約2,045円、最低投資額は約20,455円です(10口単位で取引可能)。

純資産総額は約5,438億円と非常に規模が大きく流動性にも優れており、スプレッドもわずか0.04%と低コストで売買可能です。


ポートフォリオ構成と構成銘柄

ETFは東証REIT指数に採用されたJ-REIT全銘柄を、時価総額加重型で投資しています。構成上位には以下のような銘柄が並びます。

  • 日本ビルファンド投資法人:約7.2%
  • ジャパンリアルエステイト投資法人:約5.5%
  • 日本都市ファンド投資法人:約4.8%
  • KDX不動産投資法人:約4.4%
  • 野村不動産マスターファンド:約4.4%
  • 日本プロロジス:約4.3%
  • GLP投資法人:約4.3%
  • 大和ハウスリート:3.7%
  • オリックス不動産投資法人:3.5%
  • インヴィンシブル投資法人:3.38%

こうした複数銘柄への分散は、単一物件投資と比べてリスク管理に優れ、安定感が高まります。


分配金の推移と高配当の実績

分配金は年4回(2・5・8・11月の各10日)に支払われます。

直近の実績は以下の通りです:

  • 2025年5月:23.3円/口
  • 2025年2月:21.3円/口
  • 2024年11月:21.9円/口
  • 2024年8月:18.9円/口

1年分の分配金を積み上げると、おおよそ85円/口となり、基準価額から計算される分配金利回りは約4.18%です(2025年8月算出)。

過去5年平均利回りは3.61%、10年平均は3.40%と、J-REITジャンルで上位となる安定実績を誇ります。


パフォーマンスと値動き

2025年前半のバリュートレンドでは、年初来高値2,060円に対して基準価額2,045円と堅調な推移を示しています。売買代金や出来高も高水準で、個人投資家の売買も活発です。

設定来では元本からの基準価額の推移を示すグラフが公開されており、分配金再投資を加味したトータルリターンも確認できます。


メリットまとめ

本ETFの魅力を整理すると以下になります:

  • 比較的少額(約2万円)から東証REIT市場全体に投資可能な点
  • 年間4%前後の高利回りによる安定キャッシュフロー
  • 信託報酬が低く、長期保有でもコストが抑えられる
  • 流動性・スプレッドで取引コストが低く設定されている
  • 分散効果が高く、リスク耐性のあるポートフォリオ構築が可能
  • NISA成長投資枠で購入できる

リスクと留意点

以下の点には注意が必要です:

  • 金利上昇局面に弱い:借入負担が重くなるとREIT価格や分配に影響が出る可能性
  • 景気後退時の賃料収益減少リスク:分配金の減少または停止の懸念があります
  • 日本市場限定のリスク集中:海外不動産への分散がされていない
  • インフレによる実質価値低下を防ぐ施策の検討も必要

投資スタイル別の活用方法

  • インカム重視型:分配金を定期収入とし生活費を支える長期保有
  • 複合運用型:株式や債券と組み合わせたアセットアロケーション戦略
  • ディフェンシブ型:価格変動リスクを抑えたいポートフォリオの安定部に位置づける

まとめ:NF・J-REIT ETFは魅力的な選択肢

NF・J-REIT ETF(1343)は、低コスト・高配当・分散投資が同時に実現できる優れたETFです。手間をかけずに不動産市場にアクセスでき、分配金というインカムも確保できます。

ポートフォリオに「安定の柱」を加えたい方や、キャッシュフローを重視する投資家にとって、ぜひ検討すべき選択肢です。具体的な投資スタイルに応じて、さらに深掘りした戦略もご提案可能ですので、お気軽にお知らせください。

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