会社概要
アネスト岩田は空気圧機器と塗装機器のメーカーです。
1926年創業で本社は神奈川県横浜市です。
主力はエアコンプレッサーや真空ポンプ。
スプレーガンやコーティング装置も展開します。
自動車や半導体、医療など幅広い分野に製品を供給しています。

業績の推移(通期)
売上高の推移
- 2022年3月期:423億円
- 2023年3月期:485億円(前年比 +14.6%)
- 2024年3月期:534億円(+10.1%)
- 2025年3月期:544億円(+1.8%)
- 2026年3月期予想:580億円(+6.6%)
営業利益の推移
2022年3月期:48億円
- 2023年3月期:58億円(+22.1%)
- 2024年3月期:62億円(+5.8%)
- 2025年3月期:59億円(−4.4%)
- 2026年3月期予想:55.5億円(−6.0%)
経常利益の推移
- 2022年3月期:56億円
- 2023年3月期:70億円(+26.4%)
- 2024年3月期:79億円(+13.4%)
- 2025年3月期:71億円(−10.6%)
- 2026年3月期予想:67.1億円(−6.0%)
当期純利益の推移
- 2022年3月期:35億円
- 2023年3月期:44億円(+23.7%)
- 2024年3月期:49億円(+12.6%)
- 2025年3月期:43億円(−13.3%)
- 2026年3月期予想:41.5億円(−2.9%)
長期的には売上は増加傾向です。
ただし直近は利益が減少傾向です。

収益性と効率性
ROA(総資産利益率)は以下の通りです。
- 2023年:7.29%
- 2024年:7.45%
- 2025年:6.18%
ROE(自己資本利益率)は以下の通りです。
- 2023年:11.58%
- 2024年:11.71%
- 2025年:9.40%
ROAもROEも高水準ですが、直近でやや低下しました。
財務の安定性
自己資本比率は安定しています。
- 2023年:66.6%
- 2024年:66.8%
- 2025年:67.7%
負債は少なく健全な財務体質と言えるでしょう。
最新決算(第1四半期)
2026年3月期の第1四半期は以下の通りです。
- 売上:120.9億円(前年同期比 −3.2%)
- 営業利益:9.29億円(−8.7%)
- 経常利益:13.15億円(−22.8%)
- 純利益:8.95億円(−14.9%)
中国需要の鈍化が影響しました。
一方で通期では増収を見込んでいます。
配当も増配の計画があります。
株価指標
2025年時点の指標です。
- PER:約15倍
- PBR:約1.37倍
- 配当利回り:約5.2%
- EPS(予想):約105円
- BPS:約1,168円
- ROE:約9.4%
- 自己資本比率:約67.7%
株価は割安ではありませんが、配当利回りは高水準です。

事業の強み
アネスト岩田の強みは以下です。
- エアコンプレッサーに強み
- 塗装機器で高いシェア
- 自動車、半導体、医療など多分野で需要あり
- 欧州、中国など海外市場にも展開
- 環境技術や省エネ機器に注力
長期的な需要に対応できる技術基盤があります。

課題とリスク
課題は次の通りです。
- 中国市場の需要減退
- 原材料価格やコスト上昇
- 為替変動による収益圧迫
- 世界景気の不透明さ
短期的には業績が変動しやすい銘柄と言えますね。
投資家視点での評価
投資家にとっての注目点です。
- 高配当が魅力
- 財務は安定
- 成長性は海外需要に依存
- 株価指標は適正水準
長期投資には安定性があり、配当狙いの投資家に向いていると思われます。
下げたタイミングで買っていきたいところですね。
まとめ
アネスト岩田(6381)は、空圧機器と塗装機器の分野で強みを持つメーカーです。
売上は堅調に伸びてきましたが、利益は足踏みしています。
ROEやROAは高水準で、資本効率は良好です。
自己資本比率も安定しており、財務基盤は非常に強固です。
株価指標は割安ではないものの、高配当利回りが投資魅力を高めています。
短期的なリスク要因はありますが、長期では成長余地が期待できます。
アネスト岩田は安定と成長を兼ね備えた企業であり、杉山は長期の投資対象として注目しています。