「IR BANK」概要と決算情報の見方を徹底解説

1. IR BANKとは?

IR BANK(アイアールバンク)は、日本株投資家の間で広く利用されている企業情報・財務データの無料データベースサイトです。

IR BANK - 企業分析・銘柄発掘


日本の上場企業を中心に、過去10年以上の決算情報や配当履歴、株価指標を簡単に確認できることから、企業分析や投資判断の基礎ツールとして活用されています。

「企業のIR情報(投資家向け情報)」をもとにデータベース化しており、公式発表に基づいた正確な情報をシンプルなUIで閲覧できるのが大きな特徴です。


2. IR BANKの特徴

IR BANKが投資家から評価される理由は、そのデータの充実度と使いやすさにあります。

2-1. 豊富な財務データを無料で提供

  • 売上高、営業利益、経常利益、純利益などの基本的な業績指標
  • ROE・ROA・EPS・BPS・自己資本比率といった収益性や安全性の指標
  • 配当金配当性向配当利回りの推移
  • 株価と業績の長期チャートを重ねて確認可能

2-2. 過去10年以上の長期データ

  • 他の無料サイトでは3年〜5年程度が多い中、IR BANKは10年以上の推移を掲載
  • 長期投資や企業の成長性分析に最適

2-3. 見やすいグラフ表示

  • 業績や配当の推移を折れ線グラフ・棒グラフで直感的に把握
  • 数字だけでなく視覚的に比較できるため、初心者にもわかりやすい

2-4. 完全無料&会員登録不要

  • サイト閲覧にログイン不要
  • 広告も少なくストレスなく利用できる

3. IR BANKで確認できる主な情報

IR BANKは、日本株投資に必要な主要データを網羅しています。


3-1. 企業概要

  • 会社名、証券コード、業種
  • 本社所在地、設立年
  • 主要事業内容

3-2. 財務・業績情報

  • 売上高、営業利益、経常利益、純利益
  • EPS(1株あたり利益)、BPS(1株あたり純資産)
  • ROE(自己資本利益率)、ROA(総資産利益率)
  • 自己資本比率、利益剰余金

↓自己資本比率についてはこちら

3-3. 配当情報

  • 年間配当額(過去〜現在)
  • 配当性向の推移
  • 増配・減配の履歴、連続増配年数

3-4. 株価指標


4. 決算情報の見方と投資判断への活用

ここからは、IR BANKで最もよく利用される決算情報ページの見方を、初心者向けにわかりやすく解説します。

1.IR BANK https://irbank.net/ を開きます。

左上の検索窓に企業名または企業コードを打ち込み、検索します。

今回は大手通信会社KDDIを検索。

出てきた企業コードか会社名をクリック。

左側メニューのLink内「決算」をクリック。

業績や財務、配当情報が表示されます。


4-1. 売上高と利益の推移

  • 売上高は企業の規模や成長性を測る基本指標
  • 営業利益・経常利益・純利益は本業や最終的な収益力を表す

ポイント

  • 売上・利益ともに右肩上がり=安定成長企業
  • 利益率の変化(営業利益率・純利益率)も確認
  • 赤字転落や急増減がないかチェック

4-2. EPS(1株あたり利益)

  • EPS=純利益 ÷ 発行株式数
  • 1株あたりの稼ぐ力を示す指標で、株価評価(PER計算)にも用いられる

ポイント

  • EPSが継続的に上昇 → 企業の収益力が高まっている
  • EPS成長=株価上昇余地の可能性

↓EPSについてはこちら


4-3. ROE(自己資本利益率)

  • ROE=純利益 ÷ 自己資本 × 100
  • 株主資本をどれだけ効率的に増やしているかを示す

ポイント

  • 10%以上なら優秀とされる
  • 同業他社との比較が有効

↓ROEについてはこちら


4-4. 配当と配当性向

  • 配当額の推移と配当性向(利益のうち配当に回した割合)を確認

ポイント

  • 増配傾向にある企業は株主還元に積極的
  • 配当性向30〜50%程度が安定的
  • 高すぎる配当性向(70%超)は減配リスクに注意

4-5. 株価指標(PER・PBR)

  • PER=株価 ÷ EPS
     株価が利益の何倍かを示す指標。15倍前後が目安。
  • PBR=株価 ÷ BPS
     株価が純資産の何倍かを示す指標。1倍以下なら解散価値と同水準。

ポイント

  • 割安・割高の目安として利用
  • 業界平均や過去の水準と比較することが重要

5. IR BANK活用の具体例

5-1. 高配当株投資に活かす

  • 配当履歴や利回り推移を確認して、減配リスクの低い企業を選定
  • 過去10年の安定配当企業(例:JT、KDDI)を見極めやすい

5-2. 成長株分析に活かす

  • 売上高・EPSの成長率を長期でチェック
  • ROEの継続的な上昇=効率的な成長を示す

5-3. 決算発表後のチェック

  • 直近決算で利益が伸びているか
  • 配当方針や通期予想の修正が出ているか確認


6. まとめ

IR BANKは、日本株投資家必携の無料データベースです。
特に決算情報や配当履歴を長期で確認できる点が強みで、投資判断に役立ちます。

  • まずは気になる企業を検索
  • 売上・利益・EPS・ROE・配当の推移を確認
  • 安定性・成長性・還元性を見極める

初心者は「EPS」「ROE」「配当」の3つに注目するだけでも企業分析の基礎が身につきます。
無料でここまで情報を確認できるサイトは貴重なので、ぜひブックマークして活用しましょう。

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