【銘柄情報】日本セラミック(6929)【値下がりしたら買い増したい】

銘柄情報

日本セラミックは、鳥取県に本社を置く電子部品メーカーです。

1975年に創業し、東証プライムに上場しています。

主力はセンサ製品で、特に赤外線センサや超音波センサで世界的に高いシェアを持ちます。

多くの人には馴染みが薄い会社かもしれません。

しかし、同社の製品は自動車や家電、照明、IoTなど身近な分野で幅広く使われています。


事業内容

日本セラミックはセンサ事業を柱にしています。

赤外線センサは、人や動物の動きを検知し、自動ドアや防犯機器、省エネ照明などに活用されています。

超音波センサは、自動車の駐車支援や衝突防止システムに欠かせない部品です。

電流センサや電子回路モジュールも開発。

このようにセンサを中心とした製品群は、社会の安全や効率化に大きく貢献しています。

特に赤外線センサは国内で圧倒的なシェアを持ち、海外でも存在感があります。

超音波センサも自動車メーカー向けに広く採用されています。


技術力と強み

日本セラミックの強みは高い技術力です。

素材開発から設計、製造まで一貫して手がける体制を構築しています。

そのため顧客の細かなニーズに対応しやすく、信頼を得ています。

車載向けのセンサは特に高評価を受けています。

自動運転やADAS(先進運転支援システム)の普及で需要が拡大。

また、省エネ家電やスマート照明でも同社のセンサが活用されています。

IoTの進展により今後も用途は広がる見込みです。


企業規模と組織

本社は鳥取県鳥取市にあります。

グループ全体の従業員数はおよそ1,400人規模。

単体では300人弱と中堅企業に近い規模ですね。

資本金は100億円を超えており、安定した基盤を持ちます。

売上高は連結で250億円前後。

海外にも拠点を展開しており、香港、フィリピン、中国、欧州などに生産や販売の拠点を持っています。

グローバルにビジネスを広げている点も特徴です。


業績推移

売上高は安定的に推移しています。

直近では250億円程度の水準です。

景気の波や自動車市場の動向に影響を受けるものの、大幅な落ち込みは少ない傾向です。

総資産は500億円を超え、自己資本比率も高い水準を維持しています。

純資産も着実に積み上がっており、財務基盤は堅固。

地域密着型企業として安定した雇用を提供しています。


財務指標

株価指標を見てみましょう。

PER(予想):約11.7倍

PBR(実績):約1.62倍

自己資本比率(24年12月)85.5%

配当利回り(予想):約3.7%

配当性向(24年12月):69%

内部留保が厚いため、減配リスクは限定的と考えられます。

投資家にとっては中長期の安定収益を狙える銘柄です。

ですが、配当性向が50から70%程度と高めな点は注意が必要です。


成長ドライバー

今後の成長を支えるのは自動車分野です。

自動運転技術の進展により、センサの需要は確実に増えます。

特に超音波センサは駐車支援や衝突防止に不可欠。

さらに赤外線センサは安全装置やスマートホーム向けに活用が広がっています。

IoT社会ではセンサの重要性はさらに高まります。

省エネや環境配慮型の機器にも欠かせません。

これらの流れが日本セラミックの安定成長を支えるでしょう。


課題とリスク

一方で課題もあります。

まず、売上規模が大企業に比べて小さい点です。

250億円前後の規模では、世界的な大手との競争で不利になる場合も。

また、自動車向けの依存度が高いため、業界不況や規制強化の影響を受けやすいです。

新技術を持つ海外勢との競争も激化しています。

研究開発投資を継続しないと競争力を失うリスクもあります。

さらに為替の変動も業績に影響を与える要因です。


投資家目線での評価

投資対象として見ると、日本セラミックは安定感がある企業です。

財務が健全で内部留保も潤沢です。

赤外線や超音波センサのシェアは世界的にも強みがあります。

一方で、大きな成長ストーリーを描きにくい点は投資家の好みによって評価が分かれるでしょう。

短期的な株価上昇よりも、長期的な安定投資を好む投資家に向いています。

配当を受け取りつつ堅実に保有するスタイルに適した銘柄です。


まとめ

日本セラミックはセンサに強みを持つ電子部品メーカーです。

赤外線センサや超音波センサで国内外に高いシェアを持ちます。

事業規模は中堅ですが、技術力の高さと財務の健全さが魅力。

自動車やIoT分野での成長が期待できます。

一方で規模の小ささや市場依存度、競争環境には注意が必要です。

投資家にとっては派手さはないものの、安定感のある企業です。

長期的に保有して安心できるタイプの銘柄といえるでしょう。

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