会社概要
アサンテは住宅メンテナンスの専門企業です。
本社は東京。
主力事業は木造住宅向けのシロアリ防除です。
全国に営業網を持ち、農協(JA)と提携しています。
訪問営業を通じて地方の需要にも強いです。
施工件数は累計で60万件を超。
保証制度とアフターサービスで顧客満足度を高めています。

事業の特徴
アサンテはシロアリ対策に加えて湿気対策や地震対策も行います。
他にも住宅リフォームや太陽光発電、環境関連サービスも展開しています。
住環境を総合的に守る企業として事業を広げています。
収益の柱はシロアリ防除。
全体の売上の約4割を占めています。
次いで地震対策や湿気対策が続き、リフォーム事業も安定的に収益を支えています。

業績の推移
アサンテの売上は長期的に安定しています。
年間130〜150億円前後で推移。
営業利益も10億円前後を維持しています。
経常利益や純利益も安定的です。
直近の実績は以下の通り。
- 2022年3月期:売上高137億円、営業利益13億円、純利益6億円
- 2023年3月期:売上高141億円、営業利益14億円、純利益9億円
- 2024年3月期:売上高137億円、営業利益9億円、純利益5億円
- 2025年3月期:売上高140億円、営業利益12億円、純利益7億円
- 2026年3月期予想:売上高149億円、営業利益13億円、純利益8億円
2023年度は増収増益でした。
しかし2024年度は減益。
その後2025年度は回復しました。
2026年度予想では再び増収増益となる見込みです。

EPSと株主還元
EPSは2025年度で約66円です。
2026年度予想では約84円に増える見込み。
成長とともに株主還元にも力を入れています。
配当利回りは3%台半ばで、安定的な収益を背景に、株主に利益を還元しています。
投資指標
2025年9月時点の株価は1,700円前後です。
時価総額は約200億円規模。
主な指標は以下の通りです。
- PER:約20倍
- PBR:約1.7倍
- 配当利回り:約3.6%
- ROE:約6%
- 自己資本比率:約68%
PERは中程度の水準です。
PBRは1倍台で、割高感はありません。
配当利回りは市場平均より高め。
財務の健全性も強みですね。
最新四半期の動き
2026年3月期第1四半期の経常利益は約4.6億円。
通期予想に対する進捗は約35%です。
順調なスタートといえますが業績は上期偏重なので注意。
特に1〜3月期の売上が大きい傾向にあります。

強み
アサンテの強みはシロアリ防除の国内トップシェアです。
施工と保証を組み合わせたサービスで信頼性があります。
顧客との関係が長期的に続きやすい点も○
農協との提携により地方市場に強いです。
リピート需要が多く、安定した収益につながっています。
自己資本比率が高く、財務も健全。
課題
一方で課題もあります。
住宅市場や景気動向に影響されやすい点です。
新築着工件数が減少すれば需要は下がります。
リフォーム需要が停滞しても業績に響きますね。
また、業績が上期に偏りやすい点も弱点です。
四半期ごとに利益が変動。
人材確保や教育コストも課題です。
労働集約的なモデルであるため、効率化が求められるでしょう。
投資家視点
アサンテは安定成長型の中小型株です。
急成長は期待しにくいですが堅実と言えます。
配当も安定しており長期投資に向いているでしょう。
株価水準も大きな割高感はありません。
自己資本比率が高いため安心感もあります。
今後はリフォーム分野の拡大に注目。
既存住宅のメンテナンス需要は増える見込みです。
住宅の長寿命化政策や高齢化社会が追い風になるでしょう。
中長期的には安定した収益拡大が期待されますね。

まとめ
アサンテはシロアリ防除を中心に住宅を守る企業です。
安定した顧客基盤と幅広いサービス。
財務の健全性が高く、配当も魅力です。
景気や住宅市場の変動には弱いですが、長期的な成長性はあります。
堅実な中小型株として注目できる存在だと、杉山は考えています!