ドル建て資産を持つべき理由と注意点|資産防衛と成長のための実践ガイド

投資信託

はじめに

日本に住んでいると、普段の生活はすべて円で完結します。給料も円、支払いも円、そして多くの人は貯金も円。しかし資産形成を考える上で「円だけに偏るリスク」は意外と大きいものです。

そこで注目されるのが「ドル建て資産」。世界経済における基軸通貨である米ドルをベースにした投資は、円だけでは得られないメリットを持っています。

この記事ではなぜドル建て資産を持つべきなのか、そして注意すべきポイントは何かを詳しく解説します。


ドル建て資産を持つべき理由

世界の基軸通貨・米ドルの圧倒的な地位

米ドルは世界の基軸通貨として長年機能しており、貿易決済や金融市場の中心にあります。日本円は比較的安全通貨とされる一方で、世界規模で見れば「マイナー通貨」に過ぎません。
資産をドルで持つことは世界経済の成長に直接アクセスする手段でもあります。

為替リスクを逆手に取る

円安になると、ドル建て資産の価値は円換算で増加します。例えば1ドル=100円の時に1万ドルを持っていた場合、円換算で100万円。しかし円安が進んで1ドル=150円になれば、同じ1万ドルでも150万円になります。これは日本国内に円預金しか持たない人には得られない効果です。

インフレ対策としての役割

日本国内では長年デフレが続きましたが、今は物価上昇が鮮明になっています。円資産だけに依存していると、購買力の低下リスクにさらされます。一方、米ドルは世界的に利用されており、国際的な購買力を維持しやすい通貨です。
つまりドル建て資産は、インフレに強い資産防衛の手段にもなるのです。

投資機会の拡大

ドル建て資産を持つことで、米国株や米国ETFといった世界最大の市場にアクセスできます。たとえば米国S&P500に連動するETF、連続増配株ETF(SCHDなど)あるいは米国債券など、日本では手に入らない多様な金融商品に投資できるのも大きな魅力です。


ドル建て資産の具体例

米国株・ETF

アップルやマイクロソフト、グーグルなどの世界的企業は米国市場に上場しています。これらに投資するにはドル建て資産が必要です。さらに配当金もドルで受け取れるため、為替の影響をダイレクトに感じられます。

米国債券

米国債は世界で最も安全性が高い資産の一つとされます。個人でもドル建てで購入可能で、安定した利回りと信用力を背景にポートフォリオの守りの資産になります。

外貨預金

銀行を通じて外貨預金を持つことも可能です。ただし手数料や為替スプレッドが大きいため、投資というより資産分散の一部として考えるのが無難です。

外貨建て保険

ドル建てで運用される保険商品もあります。長期での積立には向いていますが、高コストや複雑な仕組みが多いため、仕組みを理解した上で選択することが大切です。


ドル建て資産を持つ際の注意点

為替リスクの存在

円安時は有利でも、円高が進めばドル建て資産の価値は目減りします。1ドル=150円で購入したドル資産が、1ドル=120円に戻った場合、円換算で20%損失となる可能性があります。

為替手数料

ドルを買うとき・売るときに為替手数料が発生します。証券会社や銀行によって差が大きく、積み重なるとパフォーマンスを圧迫します。証券口座でドルを直接買い付ける方が、外貨預金より有利なケースが多いです。

米国課税への配慮

米国株やETFの配当金には、米国で10%の源泉徴収がかかります(日本でさらに20.315%の課税)。二重課税を避けるためには、外国税額控除の仕組みを理解することが重要です。

長期視点での保有が必要

短期で為替差益を狙うとギャンブルに近くなります。ドル建て資産はあくまで長期投資と分散の一環として持つのが基本です。


ドル建て資産をポートフォリオにどう組み込むか?

初心者にとって重要なのは、資産全体のバランスです。たとえば以下のような分散例が考えられます。

  • 日本株・投資信託 … 50%
  • ドル建てETF(米国株・米国債) … 30%
  • 現金(円) … 20%

このようにすることで、円安局面でも円高局面でも、資産が一方向に偏るリスクを減らせます。


まとめ

ドル建て資産を持つことは、為替リスクを利用したリターン獲得インフレ対策、そして投資機会の拡大という大きなメリットがあります。一方で、為替変動によるリスクや手数料、税制面の注意点も見逃せません。大切なのは、短期的な為替差益を狙うのではなく、長期的な資産分散戦略の一部としてドル建て資産を活用することです。

杉山もオルカンと米国高配当株・日経高配当株で資産を分散させています。どれかが下がればどれかが上がっていることが多いので、ダメージは少なく済んでます。全部下げた時がちょっと怖いですが。

日本円だけに資産を偏らせるのではなく、ドル建て資産を取り入れることで、世界経済の成長に参加しつつ、自分の資産を守る力を高めていきましょう。

タイトルとURLをコピーしました