1. 暗号資産とは?
暗号資産(仮想通貨)とは、インターネット上でやり取りできるデジタルなお金のことです。
日本では2020年から「仮想通貨」ではなく「暗号資産」という名称が公式に使われています。
代表的な暗号資産には以下があります。
- ビットコイン(BTC):最初に誕生した暗号資産、デジタルゴールドと呼ばれる
- イーサリアム(ETH):スマートコントラクト機能を持ち、NFTやDeFiに利用
- リップル(XRP):国際送金に強みを持つ
- ライトコイン(LTC):送金速度が速い
暗号資産は、円やドルのように中央銀行や政府が発行するお金とは異なり、ブロックチェーンという技術で管理・取引されます。

2. 暗号資産の仕組み
2-1. ブロックチェーン技術
暗号資産の基盤となるのがブロックチェーンです。
- 取引履歴を「ブロック」という単位で記録
- そのブロックを鎖のようにつなげていく(チェーン)
- 世界中のコンピュータで分散管理され、改ざんが極めて困難
この仕組みにより、銀行のような中央管理者がいなくても、安全で透明性の高い取引が可能になります。
2-2. マイニング(採掘)
ビットコインなど一部の暗号資産は、新たに発行される際に「マイニング」という作業が行われます。
- 世界中のマイナー(採掘者)が計算競争をして取引を承認
- 承認作業の報酬として新しいビットコインが得られる
- これにより通貨の供給量がコントロールされる
2-3. 送金・決済の仕組み
暗号資産はウォレットと呼ばれるデジタル財布に保管されます。
- ウォレットのアドレス宛に送金する
- 銀行を介さずに世界中へ24時間365日送金可能
- 手数料が安い場合も多い
3. 暗号資産の特徴
特徴1:中央管理者がいない
政府や銀行ではなく、分散型ネットワークで運用されます。
特徴2:世界共通
国境を超えて利用でき、海外送金がスムーズです。
特徴3:発行上限がある(ビットコイン)
ビットコインは2100万枚と上限があり、希少性があります。
特徴4:価格変動が大きい
株式よりも価格の上下が激しく、短期間で大きく値動きします。
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4. 暗号資産のメリット
4-1. 24時間365日取引可能
株式市場と違い、いつでも売買できるため柔軟に投資可能。
4-2. 少額から投資できる
ビットコイン1枚は数百万円しますが、0.001 BTCなど小数単位から購入できます。
4-3. 世界中で利用できる
国境を越えてスムーズに送金・決済ができ、手数料も安い場合が多い。
4-4. 将来の成長期待
ブロックチェーン技術の発展やWeb3、NFT、メタバースなど関連分野の成長により、今後の価格上昇が期待されるという見方もあります。
5. 暗号資産のデメリット・リスク
5-1. 価格変動リスク
1日で数%〜数十%動くこともあり、短期で大きな損失を出す可能性があります。
5-2. ハッキング・詐欺リスク
取引所やウォレットのセキュリティが不十分だと、資産が盗まれるリスクがあります。
5-3. 法規制・税制リスク
各国の規制や税制変更で、価格や利用環境に大きな影響が出る場合があります。
5-4. 自己管理の難しさ
IDやパスワードを忘れると、資産を取り出せないケースもあります。
6. 暗号資産の代表例
- ビットコイン(BTC):初の暗号資産。デジタルゴールドとも呼ばれる。
- イーサリアム(ETH):NFT・DeFiなど新技術の基盤。
- リップル(XRP):国際送金で注目される。
- ライトコイン(LTC):ビットコインの改良版、送金が速い。

7. 暗号資産の始め方
7-1. 取引所に口座開設
日本では、コインチェック、ビットフライヤー、SBI VCトレードなどが有名です。
口座開設には本人確認書類が必要です。
7-2. 日本円を入金
銀行振込やクイック入金で資金を入れます。
7-3. 暗号資産を購入
ビットコインやイーサリアムなどを少額から購入可能。
7-4. セキュリティ対策
2段階認証を設定し、可能ならハードウェアウォレットに保管しましょう。
8. 税金の仕組み
日本では暗号資産の利益は雑所得に分類され、総合課税の対象です。
給与所得と合算して計算するため、利益が大きいと高額な税率(最大55%)になることもあります。
- 利益が年間20万円以下 → 確定申告不要(給与所得者の場合)
- 20万円超 → 確定申告が必要
9. 暗号資産はどんな人に向いている?
- 新しい技術やトレンドに興味がある人
- 長期的な資産形成の一部として取り入れたい人
- 余剰資金でリスクを理解して投資できる人
逆に、短期で確実に儲けたい人、価格変動に耐えられない人には不向きです。
10. 暗号資産投資のポイント
- 生活資金や借金で投資しない
- 少額から始めて慣れる
- 分散投資でリスクを減らす
- セキュリティ対策を徹底する
- 税金や規制の情報を定期的にチェックする
まとめ
暗号資産は、ブロックチェーン技術を用いた新しいデジタル資産です。
世界中で24時間取引でき、将来性が期待される一方、価格変動やセキュリティリスクも大きい投資対象です。
初心者が始める際は、
- 信頼できる取引所で口座を開設する
- 少額からスタートし、リスクを理解する
- 長期的な資産形成の一部として活用する
この3つを意識することで、比較的安全に暗号資産の世界へ一歩踏み出せます。
杉山はSPYDやHDVといった米国高配当ETFの比率を高めたいので、暗号資産は保有しておりません。が、将来的には資産の数%は持っていてもいいのかなと思っています。
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